実例から見るアンチパターン ②こんなマネージャクラスの居るプロジェクトは危ない – Part 2 –
タイトルの(まともな)リリース経験がない
マネージャクラスで、1つもタイトルをリリースした経験が無い人間がいたら要注意である。
リリース経験というのは昨今かなり重要で、要は開発からリリースまでの流れを知っているのといないのとでは
単純に知見が違うので、以下の要素等にモロに影響してくるのである。
・プロジェクトにおける作業内容の見積もり感
・適切な人員配置
・タイトルに必要とされる技術的な課題に対してのアプローチの仕方
・危機管理
「沢山のプロジェクトに関わってきた」という人間は非常に多いが、それはあまり重要ではなく
どちらかというと「まともにリリースまでこぎつけたタイトルがあるかどうか」という経験の方が価値が高い。
その数が多いほどマネージャクラスには向いているだろう。
私が今まで出会ってきた中には、某大手で並行して5〜10タイトルの数字を見ていたなんて人間もいたが、
並行して複数を見るのと、1つのタイトルをきっちり上げる能力は全くの別物で、
多く見ていた経験があるからといって1つのタイトルに専念させたら全然ダメだった、ってのがいた。
(このパターン割と最近多いので気を付けたほうがいい)
1つのタイトルをまともに上げた経験があると、プロジェクトに対しての全体感が養われる。
もちろん開発中は未知数な事に対しての挑戦が多いが、経験があることで見積もりや危機管理に差が出るので
比較的炎上しにくい、もしくは炎上しても対処が上手くなる。
経験の無いマネージャクラスの人間がどんなに口上で意識の高い事を喋っていようが、
それをまず鵜呑みにしない事。疑ってかかれ。
かつてそういう人間が同時に3つのプロジェクトを持って、全部潰したという事もあった。
そこに私もいた事がある。(割と色んな所でこういうのある)
口よりまずは残してきた物をきちんと見定めてやれば、その人間が本当にマネージャクラスに適するかどうかは
大体すぐに分かってしまうのである。
根拠のない自信に満ち溢れている
主にプロマネやディレクターサイドの人間に、よくこういうタイプがいる。
「その自信はどこから来た?」っていう疑念を常に抱かせながら、考えを押し通しに来る。
嘘だろ?と思われるだろうが、これがまた結構な数存在する。いや、マジで。
このタイプは特にデータ的な裏付けがなくてもカンだけで何かを断定したりする。
会話の中で「えっ、なんでそう自信満々に言い切れるの・・・?」って感嘆符がすぐに浮かぶような喋り方をするやつが
それに当たる。
ちゃんと「これこれこういう理由で・・・」って建設的な説明が前もって少しでも出来る人間ならまだしも、
それをスルーしてぶっ飛んで結論がいきなり飛んでくるのだ。
何を言うにしても、先に結論だけが飛んできて中身が説明出来ないのはいくら何でもやばい。
企画内容、プロジェクトの進め方等に口を挟むだけ挟んで、掻き回して炎上させるケースが目立つ。
こういうのは非常に高確率で地雷なので要注意である。